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剣岳 点の記
映画「剣岳 点の記」を観ました。
ひと月も前の話です。
映像がとくに素晴らしかった。
画面いっぱいに広がるのは、ガレ場、積雪、ハイマツの緑、人。
色彩に乏しいのに、ウォーターワールドとはまったく違う美しさがありました。
なぜ山に登るのか、そこに山があるからだと言った
井上靖氏の言葉に今ならうなずけます。
8年前に観たかった。
松本市と合併した、旧安曇村の駅張りポスターのコピー。
槍ヶ岳や穂高連峰を目指す登山者の気持ちを言葉にする。
難しかった。
私は登山をしないから、いろんな人に話を聞いたけど、
この映画をそのとき観てたらバッチリだったかも。いやほんまです。
登山にはパーティで臨むことが多いが、
登山者のひとりが、信頼できる人とじゃなきゃ組めない。
信じきれない人に綱を渡せるか、と言ったことがあります。
それはそうだ、人生はすべて信頼で成り立っている。
私もいつか、登山をするだろう。
中高年になったらする。綾小路きみまろにいじられてもする。
そのときは、
「大切なのは、なにをしたかではなく、何のためにしたのかである」
言葉を胸に登っていくだろう。
信頼する相手と、自分を信じていくだろう。
生きていくかぎりいつも何か吸収したい。数少ない体験だけど、コピーにできたらいい。
すべては脚力を鍛えておくべきである。
大屋亜寿香

